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Re-Mat ECOLUM 人・企業・環境をつなぐ、リマトの産廃コラム

2022年施行 プラスチック資源循環促進法

2022.07.31

3月9日に閣議決定したプラスチック資源循環促進法案が、来年4月に施行される見込みです。2018年1月に始まった中国の廃プラ輸入停止や、今年1月のバーゼル法改正による廃プラ輸出の厳格化等により激動する日本の廃プラスチック事情。新しい法律はどのような内容でしょうか。

待ったなしで求められる廃プラスチックの削減と資源循環

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改正バーゼル法の施行により、複数の樹脂が混ざった雑プラや汚れた使用済みプラスチックの輸出には相手国の事前の承認が必要になったことは皆さまご存じのとおりです。貿易統計によると2021年1月時点での日本の廃プラ輸出量は前年同月比52%です。はたしてこの先、廃プラ輸出量が減ったままの状態が続くのか?気になります。

バーゼル法改正以前から、中国やアジア諸国という廃プラの受け皿は減る一方でした。日本国内に滞留する廃プラの量が増えたことで、廃プラの中間処理施設(破砕、焼却、固形燃料化等の施設)が不足し、受入料金が高騰しています。例えばRPF製造施設の平均処分単価は25円~35円/kgで、2年前の倍近くです。廃プラ処理を処分場に頼もうとしたら、あまりにも高い見積額に驚いたという話は珍しくありません。施設のキャパシティ等の都合で受け入れを制限したい処分事業者が提示する「お断り価格」というものです。

埋立処分場も例外ではありません。「混合廃棄物」の埋立処分をする場合の2017年の平均処分単価は34,000円/tonでしたが、 2020年平均は1万円高い44,000円/tonです。異物が付着している等で選別が難しい廃プラスチックが「混合廃棄物」として埋め立て処理に回ってくるためです。

日本国内でリサイクル出来ない廃プラを輸出することが出来ず、国内でも処理が出来ずに廃プラが積み上がる状態がもしも続けば、不法投棄を誘発し、そのプラスチックごみが豪雨や台風で河川や海洋へ流出する可能性も心配されます。

プラスチック資源循環促進法の目的と概要

3月9日に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案」が閣議決定されました。
この法律の目的は、メーカーによる設計・製造段階から廃棄に至るまでのプラスチック製品のライフサイクル全般において、包括的にプラスチック資源の循環を目指すことです。法案の概要は次表のとおりです。本法のもとで今までにない新しい制度が始まる見込みです。

廃プラスチックを履いて歩く?!

先日、当社のオフィスを軽い足取りで闊歩する同僚のAKさんの足許は、シンプルでおしゃれなスニーカーでした。聞いてみると、なんと海洋プラスチックごみを回収して作った素材でできているとのこと!かっこいい!

AKさんが購入したサスティナブルなスニーカーは、自社のすべての商品を再生素材や環境負荷の低い天然素材のみで作っているECOALF(エコアルフ)という、スペイン生まれのファッションブランドの製品でした。

ペットボトル、漁網、タイヤ、カーペットなどを独自の技術でリサイクルして生地を開発したり、ブランド自らが2500人以上の漁業関係者の協力を仰いで海底のごみを収集し、それを使って衣服を作るなどしています。アップサイクル(※備考)を自社の使命にしている新時代のブランドです。

興味のある方は検索してみてください。https://ecoalf.jp/contents/recycledmaterials

日本でも、新しい法律のもとで、アップサイクルな取り組みが次々生まれそうですね。楽しみです。

アップサイクルってなに?

廃棄物や要らなくなったものを、新しい素材やより良い製品に作り変えて、新しい価値を生み出すこと。

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